銀行からの借入債務はどうなるのでしょうか?

 

質問

個人事業を営んでいた私の父が,銀行から2400万円の借入債務を残したまま他界しました。
相続人は私を含め,子3人だけです。私が父の事業を引き継ごうを思うのですが,この債務はどのように扱えばいいのでしょうか。
 

回答

1人で債務を引き継ぐには債権者(銀行)の承諾が必要
 
相続はプラスの財産もマイナスの財産も引き継ぐものではありますが,金銭債務などの「可分債務は,法律上当然に分割され,各共同相続人がその相続分に応じてこれを承継する」(最判昭和34年6月19日民集13巻6号757頁)とされています。

そのため,質問のケースでは,2400万円の債務を,各相続人が800万円ずつ「当然に」,つまり遺産分割を経なくても,承継することになります。
 
個人事業を引き継ぐ相談者に債務を一本化させる場合にも,理屈の上では,一旦相続人が承継した債務を一人の債務者に引き受けさせることになるため,債権者の同意が必要になるのです。逆に言えば,債権者が同意しなければ,債務者である相続人は請求されても拒めないということです。
 
債務の存在が予め明らかになっているような場合は,相続放棄などの対応を検討することも必要になるでしょう。
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