HOME > よくあるQ&A > 養子縁組について > 養子の相続分について

養子の相続分について

質 問

先日、私の父が亡くなりました。母は父よりも前に亡くなっています。また、私には兄が一人いたのですが、数年前に亡くなっています。他に兄弟はいません。父には養子がいるのですが、実子(血縁関係のある子供)である私と養子の法律上の相続分に違いはありますか?

回 答

養子は、養子縁組した日から養親の法律上の婚姻関係にある夫婦間に生まれた子である嫡出子としての地位を取得します。つまり、実子と養子は共に嫡出子になるので、法律上の相続分に違いはありません。

その養子は私の兄の子供、つまり父にとって孫にあたるのですが、今回のように兄が父よりも前に亡くなっている場合の養子の相続分はどうなりますか?
なお、兄の子供は養子になっている子供一人だけです。
相談者
相談者
美咲総合法律税務事務所
美咲総合法律税務事務所
今回の場合、養子の方は、養子としての相続分を取得する他に、お兄さんの代襲相続人(代襲相続についてはこちら)としての相続分も取得することとなります。

具体的な相続分は、相談者の方が1/3、養子の方が2/3(養子としての1/3と代襲相続人としての1/3を足したもの)となります。

あと、相続税の計算にあたっては基礎控除というものがあり、相続人の数が増えると基礎控除額も増えると聞いたことがあるのですが、養子の場合はどうなりますか?
相談者
相談者
美咲総合法律税務事務所
美咲総合法律税務事務所
相続税の計算にあたっての基礎控除額は、「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。養子も法定相続人になることから、この数に加えて計算するのですが、亡くなった方に実子がいる場合には、養子のうち一人しか基礎控除額の計算において、法定相続人の数に含めることはできません。

 

今回の養子は一人ですので、法定相続人の数に加えて計算することができますが、相続分の計算と異なり、養子の方は代襲相続人、養子という2つの地位があっても、法定相続人の数としては一人として計算します。つまり、今回の相続における基礎控除額は3000万円+600万円×2人(相談者と養子)で4200万円となります。

 

民法第809条

養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する

民法第887条

1 被相続人の子は、相続人となる。

2 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。

3 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

 

相続税法第十五条

1 相続税の総額を計算する場合においては、同一の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した全ての者に係る相続税の課税価格(第十九条の規定の適用がある場合には、同条の規定により相続税の課税価格とみなされた金額。次条から第十八条まで及び第十九条の二において同じ。)の合計額から、三千万円と六百万円に当該被相続人の相続人の数を乗じて算出した金額との合計額(以下「遺産に係る基礎控除額」という。)を控除する。

2 前項の相続人の数は、同項に規定する被相続人の民法第五編第二章(相続人)の規定による相続人の数(当該被相続人に養子がある場合の当該相続人の数に算入する当該被相続人の養子の数は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める養子の数に限るものとし、相続の放棄があつた場合には、その放棄がなかつたものとした場合における相続人の数とする。)とする。

一 当該被相続人に実子がある場合又は当該被相続人に実子がなく、養子の数が一人である場合 一人

二 当該被相続人に実子がなく、養子の数が二人以上である場合 二人

3 前項の規定の適用については、次に掲げる者は実子とみなす。

一 民法第八百十七条の二第一項(特別養子縁組の成立)に規定する特別養子縁組による養子となつた者、当該被相続人の配偶者の実子で当該被相続人の養子となつた者その他これらに準ずる者として政令で定める者

二 実子若しくは養子又はその直系卑属が相続開始以前に死亡し、又は相続権を失つたため民法第五編第二章の規定による相続人(相続の放棄があつた場合には、その放棄がなかつたものとした場合における相続人)となつたその者の直系卑属