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最大で土地の価額を80%減額!小規模宅地等の特例について解説します!

相続税の計算でとてもよく使われる特例が「小規模宅地等の特例」です。この特例を使うことで、土地の評価額を最大で80%も減額することができるため、相続税で納税する額が数千万円減額できる場合があります。
ただし、評価額が80%も減額できるわけですから、要件は非常に厳格なものとなっています。

この記事では、小規模宅地等の特例について、わかりやすく解説します。

最終更新日2023年5月23日

小規模宅地等の特例について

個人が相続などにより取得した財産のうち、その相続開始の直前に、被相続人または被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族の事業の用または居住の用に供されていた宅地等について、一定の場合には、相続税の課税価格に算入すべき価額を減額するという制度です。

亡くなった人が住んでいた土地や事業をしていた土地を引き継ごうとしても、多額の相続税が発生してしまうと、そこを引き継ぐ人の生活基盤を確保することができず、その土地や事業を失ってしまう場合があります。このような酷な状況に追い込まないために、評価額を減額することにしたのです。

 

小規模宅地等の特例を使うとどのような効果があるの?

小規模宅地等の特例の対象となる場合、土地の評価額を大幅に低くすることができます。

例えば、1億円の土地がある場合、法定相続人が1人の場合、そのまま評価すると1220万円の相続税が発生します。

これに対し、小規模宅地の特例を使える場合、不動産の評価額が2000万円とすることができ、法定相続人が1人の場合は、基礎控除の範囲内であるため、相続税が発生しません。

 

小規模宅地等の特例を使うためには?(申告要件)

小規模宅地等の特例の対象の土地に該当するとしても、自動的に特例が適用されるわけではありません。きちんと相続税の期限内に申告をし、一定の事項を記載する等しなければ、適用されません。
かりに、特例を適用して、課税価格が0円となるような場合でも、申告は必須です。
この点は注意しましょう。

 

小規模宅地等の特例の対象となる土地はこの3種類!

小規模宅地の特例が適用される土地は、

①住んでいた土地(特定居住用宅地等)

②事業をしていた土地(特定事業用宅地等・特定同族会社事業用宅地等)

③貸していた土地(貸付事業用宅地等)

の3種類です。

以下で詳しく見ていきましょう。

 

①住んでいた土地(特定居住用宅地等)

被相続人等が亡くなる前に住んでいた宅地で、配偶者または一定の要件を満たす親族が取得した部分のことをいいます。

ⅰ)亡くなったときの利用状況

・被相続人が居住していた土地

・被相続人と生計を一にする親族が居住していた土地

被相続人が亡くなったとき、その土地に居住していた人が被相続人であるのか、それとも被相続人と生計を一にしていた親族が居住していた土地であるのかによって、要件が変わってきます。

この「生計を一」にするというのは、簡単にいうと、被相続人と財布が一緒だったというイメージです。例えば、被相続人と同居していた場合や、別居していたとしても被相続人に対して生活費を援助していたという場合が該当します。

 

ⅱ)取得する人の要件

その土地を誰が取得するのかによって、申告期限までに所有や居住を継続しているかどうか等の要件が加わるかどうかが変わってきます。

 

・配偶者

被相続人の夫または妻です。内縁の妻など法律上の婚姻関係がない場合は該当しません。配偶者が土地を取得した場合、居住継続等の要件はありません。

 

・同居親族

被相続人と同居していた人です。この場合、申告期限までに引き続きその宅地等を所有し、かつ、その家屋に居住していることが要件となります。

 

・家なき子(持ち家のない別居親族)

例えば、第三者の賃貸物件に住んでいる子が該当します。いわゆる「家なき子」とよばれ、持ち家がない、あるいは持ち家に住んでいない人を指しています。この家なき子に特例が適用される要件がとても複雑ですが、簡単にいうと以下の要件です。ここに掲げた全ての要件を満たした場合に、家なき子に該当します。

・被相続人に配偶者がいない

・被相続人が亡くなる前に、被相続人と同居していた法定相続人がいないこと

・土地を相続する人が、相続開始の3年前までに、自分の持ち家、自分の配偶者の持ち家、自分の3親等以内の親族の持ち家、自分と特別の関係がある法人の持ち家に住んだことがないこと

・相続開始時に、土地を相続する人が、住んでいる住居を過去に所有していない

この家なき子が土地を取得する場合、相続税の申告期限まで相続した宅地を所有することが要件になります。

・生計を一にする親族

生計を一にする親族が住んでいた土地は、当該生計を一にする親族または被相続人の配偶者が取得した場合に、小規模宅地等の特例が適用可能です。

申告期限まで居住および所有の継続要件があります。

 

②事業をしていた土地(特定事業用宅地等・特定同族会社事業用宅地等)

被相続人個人が所有してた土地の上で、被相続人やその生計を一にする親族が事業をしていた場合です。

節税目的で、駆け込みで事業を開始するということを防止するため、相続開始前3年以内に事業の用に供された宅地等は除外されています。

 

③貸していた土地(貸付事業用宅地等)

被相続人やその生計を一にしていた親族が、貸付をしていた土地です。例えば、賃貸アパートの敷地、貸し駐車場等が該当します。ただし、建物又は構築物の敷地であることが必要です。更地で、何もアスファルト舗装されていないような場合は、適用できない場合があります。

また、事業性が必要ですので、相当な対価で貸付をしていることが必要です。親族に低額で貸している場合は、その金額が相当な対価かどうかケースバイケースで検討が必要です。

これも、制度趣旨に合致しない節税目的での貸し付けを防ぐため、平成30年度の改正により、亡くなる3年以内に貸し付けた土地については、貸付事業用宅地等に該当しないことになりました。

 

小規模宅地等の特例を適用できる面積と減額できる割合について

これまで小規模宅地等の特例が適用できる土地について説明をしてきました。

次に、それぞれの土地に該当する場合、その土地のどれくらいの面積に適用でき、どの程度評価額を減額できるのか紹介をします。

 

①住んでいた土地(特定居住用宅地等)

限度面積330㎡
減額割合80%

②事業をしていた土地(特定事業用宅地等・特定同族会社事業用宅地等)

限度面積400㎡
減額割合80%

③貸していた土地(貸付事業用宅地等)

限度面積200㎡
減額割合50%

上記面積を超える部分に適用はできません。

具定例(特定居住用宅地の場合)

相続税評価額1億円、面積400㎡の場合の小規模宅地等の適用額

1億円×330㎡/440㎡×80%=6600万円

 

相続税の申告に悩んだら弁護士法人美咲総合法律税務事務所にご相談を!

小規模宅地等の特例はその効果が大きく、ぜひ活用したい特例です。新潟県内の相続においては、適用されるケースも多く、相続税が大幅に減額することが期待できます。

小規模宅地等の特例は、申告をしなければ適用されません。
自分が相続する土地に小規模宅地等の特例が使えるかどうか気になる方は、まずは弁護士法人美咲総合法律税務事務所にご相談ください。
弁護士法人美咲総合法律税務事務所には、弁護士と税理士が所属しており、相続税の申告のみならず、生前の対策もしっかりとご提案させていただきます。

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