遺産分割調停-弁護士が調停を申し立て、多数の県外在住の相続人と遺産分割調停が成立した事案
分野:遺産分割調停
依頼者: 80代 被相続人の兄弟姉妹
トラブル相手:被相続人の兄弟姉妹およびその子
遺産の種類:不動産、預貯金、有価証券など
遺産額:約4000万円
エリア:新潟県外
事案の概要
被相続人にお子さんがいらっしゃらないことから、兄弟姉妹が相続人となりました。
当事者全員が高齢だったこともあり、中には判断能力が低下している相続人の方もいらっしゃいました。
当事務所にお越しになる前は、ご自身で他の相続人の一部の方とお話しをされていたようですが、遺産分割が全員と協議しなければならないと知り、当事務所にご依頼されました。
交渉の経過と結果
まず、相続人全員を把握しなければならないことから、戸籍等を調査しました。また、被相続人の最後の住所地が新潟県外であったこともあり、依頼者と被相続人とは生前それほど交流があったわけではなく、相続財産が不明でした。そのため、知りうる範囲で金融機関に照会を行うなどして、相続財産を調査しました。
相続人が10名以上であること等から、話し合いを行うことは難しいと考えました。そこで、最初に他の相続人の皆さんにお手紙を送り、遺産分割調停を申し立てる旨を説明し、穏当に解決がしたいというこちらの考えを説明しました。
調停を申し立てた上で、基本的に法定相続分に従って処理をする旨を説明しました。判断能力が低下されている相続人については、裁判所からの説明もあり、その親族の方が成年後見の申立てをされました(成年後見人には現地の弁護士が就任しました)。
最終的に、当方の提案に沿った形で全員の理解を得て、その旨の調停が成立しました。
担当弁護士の所感
被相続人の居住地が県外であったことから、財産調査が難航しました。また、不動産の立地条件が悪く、不動産の買い手がつかなかったことも苦労しました。現地の金融機関にお願いしたところ、現地の不動産業者を紹介していただけたことから、なんとか不動産を買い取ってもらうことができました。
相続人の人数が多いと合意をとりつけるまで苦労しますが、弁護士が代理人として交渉、調停を遂行することにより、最終的に解決することが多くありますので、同じような相続のお悩みをお持ちの方は、気軽にご相談いただければと思います(担当 五十嵐勇)

五十嵐 勇

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