HOME > 解決事例 > 【解決事例】相続財産が老朽化した物件が多かった中、遺産分割の代償金として650万円 の支払いを受けることができた事例

【解決事例】相続財産が老朽化した物件が多かった中、遺産分割の代償金として650万円 の支払いを受けることができた事例

事案の概要

父が亡くなり、相続人はいわゆる後妻に当たる方と前妻との間の子でした。両名は仲が良いとはいえず、遺産の話し合いの中で見解が対立し、議論が進まなかったことから、子にあたる方が弊所にご依頼されました。

弁護士の活動

まず後妻側に連絡をし、遺産分割協議について弊所が窓口になることを通知しました。その上で、遺産分割の内容、つまり、誰がどの財産を取得するのかという点について、当方から相手方に対して書面で提案を行いました。

これに対し、相手方から反論書面が届いたものの、その内容に間違いが多く(例えば法定相続分の計算方法が異なる等)、このままでは議論が進まないものと判断し、早々に、家庭裁判所に対して遺産分割調停を申し立てました。

本件の遺産の特徴として、遺産に占める不動産の割合が高く、現金・預貯金がほとんど残っていないという点、そして不動産が老朽化し、また、立地が良いとは言えず、換価が困難であるという点が挙げられます。

相手方は一番老朽化した不動産を当方依頼者に押し付けようとしていたものの、当方依頼者は不動産の取得を望んでおらず、金銭的な解決を望みました。

これに対して、相手方は、寄与分等を主張し、当方依頼者に対して一切の金銭を支払わないと主張してきました。
そこで、当方もこのような主張に対して反論を行い、代償金の支払いを求めていきました。

そのような観点で交渉を行い、不動産を全て相手方が取得した上で、現金 650 万円の代償金を相手方が当方依頼者に支払うという内容で合意することができました。

担当弁護士の所感

当方依頼者が取得を望まぬ不動産の取得を回避することができ、また、相手方が代償金を支払うことができましたので、大変良かったです。(担当弁護士 五十嵐勇)

掲載日2025年5月30日

The following two tabs change content below.
五十嵐 勇

五十嵐 勇

新潟県加茂市出身 新潟県立三条高校 卒業 新潟大学法学部法学科 卒業 九州大学法科大学院 修了 弁護士登録(66期)

関連記事はこちら